

まず、プログラミング言語は世界に何種類あるかご存じですか?
プログラミング言語は現在全世界に200種類以上あると言われています。しかし、これら全てのプログラミング言語が頻繁に使われているかと言われるとそうではありません。
一般にプログラマーやエンジニアに使用されている言語は20~30種類程度で、それ以外のプログラミング言語は既にほとんど使われていないか、専門性の極めて高い特殊な環境下でのみで使われている言語です。
プログラミング言語にはそれぞれ特徴と、できること、できないことがあります。
全てのプログラミング言語を習得するということは現実的に不可能に近いため、これから新しいプログラミング言語を習得したいと考えている方は、どのプログラミング言語がどんな特徴があり何ができるのか(=何を作ることができるのか)を調べ、自分の目的に合ったプログラミング言語を選択するのが良いでしょう。
今回の記事では、3つの有名なプログラミング言語の特徴を紹介することで、そうした新しくプログラミング言語を習得したいと考えている方の選択の助けになればと考えています。
最も有名なプログラミング言語「Java」


Javaは旧サン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems)社が開発したプログラミング言語で、現在は米国のオラクル(Oracle)社が開発を引き継いでいます(公式サイト:https://www.java.com/ja/ )。
Javaは現在最も有名なプログラミング言語であると言っても過言ではなく、数多くの分野で使われています。プログラマーの方はもちろん、プログラミングを勉強していない方でも聞いたことのある方は多いのではないでしょうか。
何故、Javaが有名で多くの分野で使われているかというと、それはJavaというプログラミング言語のとある特徴に起因しています。
その特徴は、Javaで作られたプログラムは「特定のコンピュータの機種やオペレーティングシステム(OS)などに依存することなく、基本的にはどのようなプラットフォームでも動作することが可能である。」というものです。
Javaで作られたプログラムはJava仮想マシン(JVM)と呼ばれるソフトウェアを用い、そのソフトウェア上で実行されます。どのコンピュータの機種やOSでもこのJVM上で実行されるため、機種やOSの違いを気にせずにプログラムを実行することができるのです。
この、どのコンピュータの機種やOSでも実行することができるという特徴は、汎用性の高いプログラムを作成することに極めて優れており、そのためJavaは有名かつ多大なシェアを得ています。
また、JavaのデメリットとしてもこのJVMを利用しているということが挙げられます。
汎用性のためにJVMというソフトウェアを中間クッションとして使っているため、その分マシンの処理の負荷や処理速度が増してしまいます。そのため、特定の条件・環境でのみ使うような専門的なプログラムの作成にはJavaはあまり向いていません。


オブジェクト指向プログラミングはコンピュータプログラムの構造・構成法の一つで、簡単に言うとプログラムの書き方です。
現在、使われている多くの言語ではこのオブジェクト指向プログラミングの考え方が採用できるようになっており、このオブジェクト指向プログラミングで作られたプログラムは再利用性が高くなったり、プログラムのテストにかかる時間が減らせたりします。
Javaの構文はこのオブジェクト指向プログラミングを採用しやすく、そのため、オブジェクト指向プログラミングが他のプログラミング言語よりも学びやすくなっています。
他のプログラミング言語を習得しているが、オブジェクト指向プログラミングをあまり理解できていないという方にもJavaはおすすめです。
また、これは少し余談ですが、Javaは日本国内のプログラミング言語別の求人ランキングで堂々の一位に輝いています。
(2019年レバテックキャリアhttps://career.levtech.jp/guide/knowhow/article/563/)


AIの開発で注目されている「Python」


PythonはPython Software Foundationが開発しているプログラミング言語であり、AI(人工知能)の技術の発達といった背景により、年々重要性・人気が高まってきています。(公式サイト:https://www.python.org/dev/peps/pep-0545/ )。
Pythonは科学技術計算の分野で発展してきたプログラミング言語です。そのため非常に多くの科学技術計算用のライブラリが存在しています。


これらを駆使することでAI技術の開発を効率よく行うことができます。そのため、AIを開発している企業はこのPythonを選択していることが多いです。AIの開発に携わってみたいという方は是非Pythonを学んでみましょう。
言語自体の特徴としては、文法を極力単純化してプログラムコードを読みやすく、また書きやすくすることに特化しているということが挙げられます。
プログラマーの作業性とコードの信頼性を高めることを重視して開発されているという背景があるからです。こうした、読みやすく書きやすいという特徴から難易度が低く、Javaと同じく初心者向けの言語であるとも言われています。


Apple製品のアプリを開発できる「Swift」


Swift は2014年にApple社が自社のOS(MacOS、IOS)向けに開発した比較的新しいプログラミング言語です(公式サイト:https://www.apple.com/jp/swift/ )。
特徴として一番に挙げられるのはMacOS、IOS向けのプログラミング言語だということです。IPhoneやMacBook等のApple社の製品向けのアプリを作りたいと考えている場合には、基本的にはこのSwiftを選択することになります。
言語自体の特徴としては、スクリプト言語の考え方で設計されているということが挙げられます。スクリプト言語とは比較的単純なプログラムを記述するための簡易的なプログラミング言語のことで、例えば変数の型の指定やコードの最後にセミコロン(;)不必要にし、簡略化していること等が挙げられます。
この特徴からプログラムの記述が比較的簡単になっていることはもちろんのこと、先ほど紹介したJavaやPython等の言語に比べ非常に動作が軽いという特徴が挙げられます。
またその簡略化されているという特徴から不具合が起こりづらい構造になっているという特徴も挙げられます。


最後に
今回は3つのプログラミング言語を紹介させていただきました。
・最も有名なプログラミング言語「Java」
・AIの開発で注目されている「Python」
・Apple製品のアプリを開発できる「Swift」
初めに説明した通り、プログラミング言語は200種類以上あります。現在、主に使用されている言語に絞っても20~30種類程度あります。
今回紹介したプログラミング言語はそのうちのあくまで一部です。これからプログラミング言語を学びたいと思っている方は、「どのプログラミング言語が何をできるのか」「自分の目的に合っているプログラミング言語は何なのか」ということを念頭に置いて、しっかりとリサーチした上で、最適なプログラミング言語を学びましょう。