今回は幽遊白書序盤に登場した、魂を食らう鬼「剛鬼」がなぜ幽助の仲間にならなかったのかについて、考えていきたいと思います。
剛鬼とは?
(参考資料&引用)
冨樫義博/ぴえろ/集英社/幽遊白書
剛鬼とは霊界探偵編に飛影・蔵馬とともに登場した魂を喰らう鬼です。
いわゆるファンタジーに登場するオーガとは違い、人を切り裂いて魂を喰らう“吸魂鬼”なのが特徴だと言っていいでしょう。コエンマによれば前科は12件で恐ろしい怪力を持つうえに、人間の肉体はまずいとグルメな一面を持つところがあります。
性格は一般的な妖怪同様に残虐、非道な面を持つうえに元A級妖怪である蔵馬を格下に扱うなど、傲慢かつ豪胆なところも見せました。
剛鬼を追ってきた霊能力者を何人も返り討ちにした事があるほか、5人の子供の魂を喰らうなど、まさに悪鬼羅刹。喰らった魂は餓鬼魂により保存、飛影の降魔の剣から発生した魔物の餌にも使われています。
剛鬼の強さは?
(参考資料&引用)
冨樫義博/ぴえろ/集英社/幽遊白書
剛鬼の強さについては劇中では飛影や蔵馬のように本来の力を喪っていたかは定かではありません。
しかし、巨漢キャラクターの半ばデフォルトであるパワーファイトかつタフネスを存分に読者に見せつけています。強靭な肉体は攻撃時には破壊力溢れた鈍器となり、防御時には幽助の攻撃を全く受け付けていませんでした。
それゆえに窮地に陥った幽助は剛鬼が口を閉められぬ状態にして、その口内に霊丸を放ちました。全ての攻撃をはね除ける相手には体内への攻撃が有効であるのはバトル漫画のデフォルトでもあり、それにより辛くも幽助は勝利。
飛影、蔵馬がその後主要キャラクターになっただけに軽視されがちですが、この幽遊白書序盤における剛鬼の強さはまさに本物だったと言えるでしょう。
なぜ剛鬼は仲間になれなかったのか?
剛鬼だけが仲間になれなかった理由の1つとして、剛鬼が吸魂鬼であったことが考えられます。
「魂を喰らう」としての特性がある事から、仮に仲間になった後も魂を喰らうことをやめることはしないでしょう。これは幽助の父である雷禅がそうだったように、妖怪が人を補食するのは珍しくもないと物語の終盤で語られています。
しかし、物語序盤で人の魂を喰らう…ましてやジャンプ読者層にあたる子供の魂を好んで餌にする、妖怪の特質上そうしなくてはならない剛鬼は仲間にするのは難しかったのだとも言えるでしょう。
飛影と蔵馬だけが仲間になった理由
飛影と蔵馬だけがチーム裏飯に加入した理由として考えられるのは、二人が「人間界に残る必要があったから」だと言えます。飛影は妹である雪菜の消息を人間界で探る必要があった為。蔵馬は、人間の育ての親に愛着を持ったからだと考えられます。
とはいえ、これらは後付け設定であり、本来は飛影も蔵馬も当初の予定では仲間にはなる予定はありませんでした。読者から人気のあった蔵馬と飛影を当時の担当編集の意向により、二人は幽助に力を貸す形で再登場を果たすことになります。
剛鬼は読者からの支持を得られるバトルスタイルではなかったのも仲間になれなかった要因の一つでしょう。
もし剛鬼が仲間になっていたら、暗黒武術会で活躍していた?
(参考資料&引用)
冨樫義博/ぴえろ/集英社/幽遊白書
もし仮に剛鬼が浦飯チームとして暗黒武術会に出場していたとしても、かなり早期の退場が考えられます。理由としては週刊少年ジャンプ黄金期に連載されたバトル漫画の特徴として、パワー系・巨体・巨躯のキャラクターは扱いが悪く、不人気な事が言えるでしょう。
剛鬼は強キャラと対峙し、瞬殺されるという「噛ませ犬」扱いになることが容易に想像できます。
おそらく剛鬼が雑魚キャラを瞬殺→強キャラが姿を現し剛鬼を瞬殺。といった流れになるのではないでしょうか。
もちろん剛鬼を活躍させる意図があれば、蔵馬のように本来の姿や第二形態などの追加があり、それなりに活躍した可能性もありますが、机上論にしかすぎません。
結果的に浦飯チームに加わらなかったのは剛鬼にとって幸運だったのかもしれません。
まとめ
今回は「【幽遊白書】なぜ剛鬼だけは幽助の仲間にならなかった?」と題して、
・剛鬼の強さは?
・なぜ剛鬼は仲間になれなかったのか?
・飛影と蔵馬だけが仲間になった理由
・もし剛鬼が仲間になっていたら、暗黒武術会で活躍していた?
剛鬼が仮に幽助の仲間になっていたとしても、序盤での退場が濃厚でしょう。どうしてもパワー系キャラは軽視されがちなのが辛いところですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
下記記事も併せてお読みください!